皆さまこんにちは。
かめや和菓子部「月」チームです。
今回は3月5日頃、「啓蟄」のお菓子をご紹介いたします。
啓蟄は、冬ごもりしていた虫たちも春の訪れを感じて穴から出てくる季節です。雪も溶け出し、ピンクや黄色のかわいらしい花が少しずつ咲き始めます。
今回のお菓子は、春の雪解けや長雨の後だからこそ感じられる自然の美しさを表現しております。

菓銘は「春出水(はるでみず)」でございます。
春出水とは、春の雪解け水や春の長雨によって川などが増水、洪水を引き起こすことを言います。しかし、単に被害をおよぼすことだけでなく、川に水が満々とあふれることにより、咲き始めた植物を濡らし、キラキラとさせる様子から自然の趣を感じさせるという意味も含んでいます。

雪解けで溢れた水の様子をみずみずしい葛の食感と、中の白あんを水色に染めて表現しております。刷り込みで小さな桜を入れており、雪解けの後の春の訪れを感じさせます。

苦しい時期が続いた後、必ずよいことが待っているように、寒さに耐えた後には必ずあたたかい春が来ます。どんな季節でも、自然は小さな幸せを教えてくれます。
皆さまにどんな時でも小さな幸せを見つけてほしい。そんな思いを込めたお菓子となっております。
こちらのお菓子は、下記の期間に販売いたします。
本店:3月5日(水)~3月11日(火)
京都伊勢丹店(直営店):3月8日(土)
高島屋京都店 季節生菓子コーナー:3月5日(水)
次回は、3月21日(金)頃に「春分」のお菓子をご紹介予定です。
引き続き、よろしくお願いいたします。
(かめや和菓子部 月チーム / 佐々木、澤田)