【新発売】上賀茂神社が織田信長に贈った「なんばん餅」

天正十年(1582年)、武田軍を破った織田信長に、上賀茂神社が献上したとされる「なんばん餅」。
江戸時代初期に成立した『南蛮料理書』に記されているレシピをもとに、上賀茂神社と共同で亀屋良長が再現いたしました。

上賀茂神社が所有する古文書「※職中算用状」の、天正十年3月分に信長への贈答品が書かれており、「なんはん餅 数 百」の記載が残されています。 ※今でいう月次報告書のようなもの

1500年代半ばから1650年ごろにかけて、およそ100年もの間、毎月分の算用状が残されているそうですから、驚きです。

上賀茂神社に現存する算用状に、「なんはん餅 数 百」の記載がある

そこでこの度、同神社の高井宮司よりご依頼を受け、江戸初期の「南蛮料理書」のレシピを参考に、お菓子の再現に取り組みました。試作を重ね、小麦粉・黒砂糖・葛粉というシンプルな材料で調製した、『なんばん餅』が完成いたしました。黒糖の風味がどこか懐かしく、素朴でやさしい味わいです。

材料に拘り、1時間半じっくりと蒸し上げて作ります

11月15日、上賀茂神社で執り行われた記者会見にて、報道関係者の皆さまにお披露目となりました。「菓子を通じて、戦国の時代を感じていただけたら嬉しい」と高井宮司。
会見には織田信長研究の第一人者である、東京大学史料編纂所の金子 拓教授もご同席され、歴史についてお話いただきました。

戦国時代に於いて、「陣中見舞い」のやり取りはよくある事だったそうです。人を労い、思いやる気持ちは今も昔も変わらず、感慨深く思います。

左から亀屋良長当主 吉村、上賀茂神社 高井宮司、東京大学 史料編纂所 金子教授
同神社境内のコーヒー店、神山湧水珈琲で販売中 ※テイクアウトのみとなります

約400年前、あの織田信長も食べた戦国時代の味。
歴史に思いを馳せながら、ぜひ温かいお飲み物とともにお愉しみください。

なんばん餅 商品ページはこちら

【販売場所】
・亀屋良長 本店、公式オンラインストア
・上賀茂神社境内、神山湧水珈琲

【上賀茂神社について】
正式名称は賀茂別雷神社。
およそ2600年前の神代の昔、御祭神の賀茂別雷大神が天から降臨されたことにはじまる京都最古の神社のひとつです。
平安時代から変わらない佇まいを今に伝える境内全域は、世界文化遺産に登録されています。
公式サイト:https://www.kamigamojinja.jp