はじめに
享和三年、京菓子の名門と謳われた
菓子司・亀屋良安から暖簾分けするかたちで、
京都・四条醒ヶ井(さめがい)にて創業し、現在に至ります。
初代店主は、良質の水を求めてこの地を選びました。
以来二百年以上にわたり、
こんこんと湧き出る清らかな水を材料のひとつとして、
京菓子づくりに励んでまいりました。
これからも京の自然と伝統を土台にしながら、
さらに精進してまいります。
代表挨拶
四条醒ヶ井で210余年商いを続けさせて頂いております。
江戸後期から今日まで、幾多の困難を乗り越えて続いてきたのは先人の
たゆまぬ努力、そして何よりもお客様のお陰です。
これからも伝統に感謝し、次世代に伝え、伝統を活かしてお客様に寄り添ったお菓子を作って行けたらと思っております。
亀屋良長 8代目 吉村良和

代表銘菓 烏羽玉(うばたま)
創業の昔から今日まで受け継がれてきた代表銘菓です。
檜扇(ひおうぎ)の実を思わせるつややかな漆黒のお菓子は、波照間島(沖縄県)産の黒砂糖をつかったこしあんに、寒天をかけたもの。
「黒い」のもっとも古い言葉を「ぬば」、漆黒に濡れた檜扇の実を「ぬばたま」と呼び、万葉の古歌にも歌われた風雅な実です。「烏羽玉」は、これが転訛して名付けられました。
味わいや大きさは、時代に合わせて変化してきましたが、つややかな餡玉にけしの実という意匠はかたく守り続けています。

醒ヶ井水
水は、和菓子の味を決める重要なものの1つです。
良質の水を使うと、小豆や餅米などの素材の香りが際立ち、 素直で洗練された味わいが現れます。
亀屋良長では、店先からこんこんと湧き出る醒ヶ井の水を菓子づくりに用いております。
※京の名水「醒ヶ井水」は、汲んでお持ち帰りいただけます。
どなたさまも気軽にご利用くださいませ。

家訓
「懐(ふところ)を澄ます」という家訓があります。
「澄懐(ちょうかい)」とは、心を静かに澄ませて胸中の山水を楽しむことを意味します。
二代目 良平は、その意味を踏まえつつ「いつ懐を見られてもよいように、適正な利潤を上げ、またそれを循環・還元させ、常に清らかにしておくように」との教えを家訓として定めました。
弘化2年(1845年) 田辺玄々筆

オリジナルブランド
伝統を受け継ぐ京菓子屋ながら、じつは代々店主に「あたらしもんずき」が多いのも事実。
つねに新しい風をとりこみながら、これからの京菓子を軽やかに作ってまいります。

和菓子に魅せられたパリの2ッ星レストランでシェフパティシエをしていた・藤田怜美と亀屋良長のコラボレーションブランド。
和栗×生クリーム、桃山×チーズなど、和と洋を大胆にかけあわせて生み出した繊細な味わいには定評があります。



こころにもからだにもやさしい京菓子をご用意しています。素材には、ココナッツシュガーなどの天然甘味料や、木の実や有機玄米など昔ながらの素朴な材料を使用。
健康を気遣う方にも安心して召しあがっていただけるお菓子です。

